今年の夏は暑い(今も)。特に我が家では初めてホームステイを引き受けて、ますます暑い夏でした。
息子からホームステイの登録をしてみないかと持ちかけられ、つい承諾。さっそく担当者がやってきて、いろいろ調べて聞き取り、登録を受け付ける、とのことでした。
すると、数日を経ずに、問い合わせ。
「8月2日から1ヶ月、フランスの女性です、もう一方は香港からの男性、この方は2週間ですが」と。フランスの女性は18歳で、朝食付。香港の青年は28歳で、朝夕食付とのこと。どちらも日本語学校に短期夏休み研修で来日するのですが」。即座に、「香港の方なら何とか」と。漢字が読めれば、意思の疎通も何とかできそう。朝・夕の食事の世話が大変だが・・・。
さっそくその男性のプロフィールが送られてきました。日本には6回も来ているそうで、話す方は何とか不自由しないと。また、スポーツインストラクターという仕事に就いているなど、ま、安心かな! ということでお引き受けしました。
7月2日(日)午後。最寄り駅まで迎えに行き、我が家へ。180㎝の背丈で我が家にはないタイプ。それから14日(金)まで。
一番大変だったのは、やはり食事。毎回中国料理というわけにはいかず、できるだけ普段の我が家の食事を、と思っても果たして口に合うかどうか、かみさんはそうとう苦労したようです。
定番のお寿司、刺身、鳥料理、卵料理、パン、・・・、さらに、納豆、焼き海苔、オクラ、ゴーヤチャンプルと手を変え品を変えての料理。これが一番大変だったとのかみさんの言。しばらくホームステイは引き受けないとまで。
何でも食べてくれましたが、「納豆」と「オクラ」は苦手だったようです(日本人でもそうですから)。
名前は、JACK。中国名はありますが、JACKで通しました。でも、そういう通称名は香港では通用するのかな?
会話は、たどたどしい中にも時々漢字を書いていけば、何とか。
さて、翌日。我が家から彼が通う「日本語学校」まで案内して欲しいとの日本語学校からの依頼もあって、JACKと新宿駅近くの学校まで連れて行きました。ちょうど一番の通勤時間帯。
考えてみたら、小生、大学を出てから社会人になっての40数年間、通勤ラッシュなどという経験は皆無。都庁にもいたことがありますが、通勤地獄とはまったく無縁。かつ、混雑時、JR新宿駅なぞは降りたことがない!
「山手線」に乗って、そのJR新宿駅で降りましたが、こちらが迷うほど。新宿西口で降りてみたものの、さて? 地下街で人はたくさん、通路も迷路のよう。「小田急」側から地上に出て「周辺地図案内図」を見ていると、JACK今ここですよ、彼が指さす文字を見ると、「現在地」。反対に教わる始末。そこは、日本人。「確かめただけだよ」と素知らぬふりで目的の学校に着きました。
しばらくして彼に聞いたら、その後、新宿駅の迷路と人の多さで学校に遅刻したこともあったそうです。一度は、「新南口」まで行ったそう。
実は、彼の通う学校は、都営地下鉄・大江戸線「新宿西口」駅で降りれば、すぐそばのビル。その後、彼は都営地下鉄の「大江戸線」「浅草線」蔵前経由で行き来したようです。但し、交通費が高いのが厳しかった、とのこと(香港は、地下鉄、バス、タクシーなどけっこう安いそうです)。交通費の高いことを気にして、JRを利用を勧めたのが失敗でした。最初からそうすればよかった、と思っても、後の祭り。
という、初日からまったく役に立たないお年寄り。さぞかし不安になったことでしょう。
しかし、青年・JACKは、活動的。
柏までJリーグを観戦しに行くは(彼は「神戸何チャラ」のファンだそうです)、神宮外苑の花火大会に行くは、江ノ島には行くは、スカイツリーには行くは、池袋、秋葉原(彼はAKBの何チャラのファンだそうです)、横浜、浅草と毎日、かけずり回っています。
3日から13日まで。朝出かけて学校に行き、午後からは夜まで(学校主催のイベント―華道教室等―もあったようですが)楽しんでいるようすです。出不精のかみさんは、その土産話を聞く係。毎日、宿題が出て大変なようですが、それも茶の間でTVを観ながら。日本のTV番組もよく知っていて、興味があるらしく食い入るように観ています。日本語もたどたどしいながら一生懸命話す姿は青年らしい趣。
日本の都道府県名を漢字で北から南へ書いて見せてくれました。鍵を預けなかったので(預けるケースもあるようですが)午後からは家を空けるわけにはいかず、誰かが必ず家にいなければなかったのがけっこう面倒でした。
13日は、お別れ会。家族一同勢揃い、食事して花火をしてお開き。翌日午後我が家を去りました。実は、JACK。この後、東北地方をぐるぐる回り(新幹線乗り放題―東日本―キップで)、19日にまた邪魔しますという。羽田発の便は、20日午前1時過ぎの香港行き。
19日午後8時過ぎに我が家に来て、夕飯を食べながら旅行の話をたっぷり聞き、これで10以上の都府県に行った(を通った)と喜んでいました。宮城、福島、栃木、群馬、長野、埼玉、千葉、東京、神奈川が今回、以前に大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山・・・という具合。へたな日本人よりも行っている感じ。軽井沢は寒かったけれどいい町、福島は何もなかった、・・・等々ここでも土産話をしてくれました。
お父さんにお土産、お母さんにこれ、お子さん(孫のことですが)にこれと、お土産も忘れずにしっかり買ってきてくれました。
お土産としてもらったのが、仙台と那須の地ビール、それに青島と台湾のビール(これは横浜で買ったとのこと)。
さっそく試飲。重たいビール缶(それぞれほぼ350㏄×3缶セット)を運んでくれたJACKに感謝、感謝!
・伊達政宗麦酒 ヴァイツェン 片倉小十郎麦酒 ケルシュ 支倉常長麦酒 ピルスナー の3缶セット。
・サッポロ那須工場・空模様ビール ヴァイツェン、ピルスナー、デュンケル の3缶セット。
いずれも飲みごたえのある、味わい深いビールです。
こうして、午後10時過ぎの電車で羽田に向かいました。駅まで見送って、サヨウナラ。来年の夏にも日本に来るそうです。また会える日を楽しみにしています。




ジャックから来た「メール」。
8月21日 11:45
こんにちは。
香港に着きました。今、仕事をしています。
昨日寝ませんでしたから、疲れだ。ZZZ ...
昨日の食事は家で中華料理を食べて、たぶん長い時間食べませんでしたので、習慣しなかった、味が違くなりました。(笑い)
最後の夜は晩御飯と写真一緒に空港へ行て、ありがとうございます。
今回の旅行は○○家と会うし、日本語を段々良くなるし、学校の友達と会うし、色々な場所と都道府県へ行く、本当に楽しかった、夢の時間でしょ。
もうすぐ、新しい学校で仕事をして、大変になりますね。でも、悲しい時があるので、楽しい時があります。頑張りたいと思います。
ジャック
話すことはともかく、書くことは大変そう。字の間違いなどありますが、特に時制表現、接続のしかたが難しそうです。それに敬語表現、等。それでも意味が通じるほど書けるのはたいしたものです。
注:○○には我が家の名前。