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Channel: おやじのつぶやき
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「独裁者」(古きよき映画シリーズ。その33)その1。

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《あらすじ》 
 第一次世界大戦の戦場。チャップリン(床屋のチャーリー)は、召集されてトメニア国の陸軍重砲部隊に所属する二等兵。前線で味方とはぐれたチャーリーは、負傷した飛行士官のシュルツを救出し、飛行機で飛び立つが、燃料切れにより墜落してしまう。九死に一生を得たチャーリーは病院へ。そこで、トメニアが降伏していたことを知る。
 大砲の弾丸が不発の場面、逆さづりの状態の飛行機の場面が抱腹絶倒。

 チャーリーは墜落のショックで記憶を失い、以後の20年を病院で過ごすことになる。
 この間にトメニアに政変が起こり、アデノイド・ヒンケル(チャップリン:一人二役。たまたま床屋のチャーリーと、うり二つ。)が独裁者として君臨し、内務大臣兼宣伝大臣ガービッチ(ヘンリー・ダニエル)と戦争大臣ヘリング元帥(ビリー・ギルバート)の補佐を受けつつ、自由と民主主義を否定し、国中のユダヤ人を迫害する。

 チャーリーは病院を抜け出し、ゲットーにある集合住宅にある店舗兼自宅に戻ってくる。ほこりが積もった理髪店のありさまに呆然とする。彼は突撃隊が自分の店の窓にペンキで塗った「ユダヤ人のレッテル」を消そうとして、大勢の突撃隊に取り囲まれ、吊るし首にされる。
そこに、かつて戦場で命を助け、今は突撃隊長になっているたシュルツが通りかかり、自分と恋人ハンナたち一緒に住む人々の身の安全を保証される。
恋人ハンナ。 
 ヒンケルはオーストリッチ国への侵略を企て、ユダヤ系の金融資本から金を引き出すため、ユダヤ人への抑圧政策をいったんは緩和するが、資金援助を断られたヒンケルは、ユダヤ人に対して怒りを露わにし、シュルツにゲットーを襲うように命令する。
 これに対し、シュルツはユダヤ人迫害は党の利益にならないと反対したため、ヒンケルは彼をすべての役職から解き、強制収容所にぶち込んでしまう。
 突撃隊は、ゲットーへの襲撃を行い、床屋のチャーリーの店は破壊されてしまう。ハンナは隣国オストリッチへの亡命を提案する。強制収容所から脱出したシュルツはゲットーに逃げ込み、ヒンケル体制の転覆を計画するも発覚、チャーリーとともに捕えられ、強制収容所に送り込まれてしまう。
 ハンナと彼女の両親らはオストリッチへ亡命し、新たな生活を始めた。
 しかし、世界の皇帝として君臨する野望を抱くヒンケルはオストリッチへの侵略を諦めなかった。この侵略計画は、近隣のバクテリア国の独裁者・ベンジノ・ナポロニ(イタリアのムッソリーニをさす)によって反対され、2人の独裁者の間で激しい交渉があり、両者はいったん妥協するが、ヒンケルは妥協を反故にしてオストリッチ侵攻を決行。

 オストリッチに脱出していたハンナたちは再びヒンケルの支配下に置かれ、深い悲しみと絶望に。
 シュルツとチャーリーはトメニアの軍服を着て、強制収容所から逃げ出した。このとき、チャーリーがヒンケルにそっくりだったこととシュルツと一緒だったので、将兵たちはチャーリーを本物のヒンケルと間違えてしまう。
 反対にヒンケルは侵攻に備えて、狩猟旅行を装ってオストリッチ国境付近で偵察中、脱走したチャーリーと間違えられて配下の兵士に逮捕されてしまう。

 チャーリーはヒンケルと間違えられたまま、トメニア軍に占領されたオストリッチの首都へ連れていかれる。

ガービッチが演説を行ったのに続いて、
演台に立ったチャーリーは、人種の壁を越えた融和を訴え、ヒューマニズムに基づく演説を行う。何万という兵士たちの大きな拍手の中、チャーリーはハンナへラジオを通じて語りかける。
冒頭のテロップ。
独裁者ヒンケルが地球のバルーンをもてあそぶ場面。きわめて情緒的な音楽が奏でられる中、突然バルーンが破裂し、音楽が止まる、という見事な手法。
「ハンガリー舞曲第5番」をバックにしたひげ剃り。


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