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Channel: おやじのつぶやき
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辺野古・高江。青い空と青い海と緑の森。・・・(じじばばがゆく。沖縄編。その3。)

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 6日(火)。第3日目。

 今日は名護からもっと北東へ向かい、東村・高江地区へ。
 そこでは、「ヤンバルクイナ」「ノグチゲラ」など地球上でここにしかいない固有種や絶滅危惧種が数多く生息する緑深き自然の森に、米軍の「ヘリパッド」(ヘリコプター着陸帯)基地(実は、オスプレイ発着のために使用する施設)造成を強行しています。
 それに反対して長年、交代・交代で座り込み・監視の闘いを行っている「ヘリバットいらない住民の会」への激励行動。

 ※「ヤンバル」とは豊かな森に囲まれた地域をさす。「山原」。

 この地域は、1000以上の高等植物や5000以上の動物が暮らしている。その価値の高さから「世界自然遺産」候補リストに挙がっているが、米軍基地の存在が大きな障害となっている。

「ヤンバルクイナ」(「Wikipedia」より)

           

「公益財団法人 山階鳥類研究所」HPより

 世界中でやんばるの森にだけ生息します。
 沖縄島北部の国頭村,大宜味村,東村を合わせた「やんばる」と呼ばれる地域にはヤンバルクイナをはじめ、ノグチゲラ、ヤンバルテナガコガネなどのここにしか棲んでいない「固有種」が生息しています。これらの固有種は、やんばるの森が失われてしまえば、地球上から姿を消してしまいます。
 ヤンバルクイナが棲むやんばるの森は、シイやカシなどの常緑広葉樹林が広がっています。


 《出発前の余談》

 宿泊したホテルは「ホテル ゆがふ いん おきなわ」。「北海道日本ハムファイターズ」の春期キャンプ時の宿舎として有名なようです。

    
 ホテル正面。                                球場。     
       
 「ホテル」のロビーには「日本ハムファイターズ」の記念写真やモニュメントが飾られています。ところが、37年間続いた、ここ、名護キャンプも来年から取りやめるという報道があります。はたして?

 さて、移動中のバスでは、

 このかんの沖縄知事選をめぐって、さまざまな思惑の中で、何とか知事統一候補として「反基地・平和」の一点で、翁長さんを立てながら「オール沖縄」で闘ってきた、その経過など、保革の枠や労組、自民党、公明党支持者との確執を乗り越えて勝利するまでの道のり・闘いという当事者の生の体験を聞きことができました。

 さらに、高江が置かれている現状、昼夜を問わず住宅地や小中学校の上を低空飛行訓練を行っている、日本政府が3600億円もの税金を使ってオスプレイ17機を購入し、日米共同訓練を行うことなど、高江地区のみの問題ではなく、これから日本全体でこうした状況が起こりうるのだというとなどを切々と訴えられました。

 東村・高江は人口約150名の集落。美しい山と川に囲まれた地域。しかし、米軍北部訓練場(ジャングル戦闘訓練センター)と隣り合わせにある。1957年に使用が始まり、ベトナム戦争でのゲリラ訓練が行われた。北部訓練場にはヘリパッドが22ヶ所あって、常に地元は爆音や墜落の危険性にさらされている。そこへ2007年から新たなヘリパッドの建設が始まった。・・・

 こうした予備学習のもとで高江に向かいました。途中、トイレ休憩したところで。

    
   「東村憲章」。「豊かな自然の中で生命が輝く農村」をめざして、・・・。高江地区は地図上で右のはずれ奥に位置します。



 ヤンバルクイナなどの野鳥の天敵・マングースを捕らえる仕掛け。
 
 ハブを退治するために放ったマングースが野鳥などを襲うようになってしまった、らしい。

    

 やんばるの森の中に直径75メートルの円形の「ヘリパッド」を造成する、その資材運搬のためには森の中に道を新たにつくらなければならない。さらに完成して運用されれば、オスプレイのような大型軍事ヘリが飛び交うことになっていき、点が線に、線が面になって豊かな生態系と住民の暮らしに与えるダメージは計り知れない。

連日交代で座り込みを行っている地元の方から説明を受けました。

    

 しかし、悲壮感の漂うような雰囲気ではありません。厳しい闘いの中で、大らかに、屈せず、果敢に闘っている日焼けした顔々に感銘しました。

「座り込みガイドライン」。

1、私たちは非暴力です。言葉の暴力を含め、だれもキズつけたくありません。
2、自分の意思で座り込みに参加しています。誰かに何かを強いられることはありません。自分の体調やきもちを大切に。
3、いつでも愛とユーモアを!
4、人物、車(工事業者さんを含む)を撮影する時は許可をとってから。 

 短い時間の訪問。激励とカンパを差し上げて帰路に着きました。
 昼食のために、「古宇利島」に移動しました。かつて、その島の先生をしていた方の案内です。沖縄は反基地云々ばかりではありませんよ、かつての船で渡っていた漁師の村に島を結ぶ長い橋が開通し、小さいけれど観光地になりました。ぜひ立ち寄って下さい、と。

    

 途中では、サトウキビ畑が遙か彼方まで続くところを通過しました。「ザワワザワワ・・・・」の世界そのもの。が、9、10日の台風で大きな被害を受けたことをニュースで知りました。

    

 小一時間、お弁当を食べたあと、つかの間の散策。澄んだ水、明るい太陽。・・・

    

      
                              「古宇利橋」。
橋から砂浜を望む。このあたりから飛び込む青年二人にビックリ!

ハマユウ。

お土産に買った「ドラゴン・フルーツ」。

帰りの車中から橋を振り返る。

帰途、「国立療養所沖縄愛楽園交流会館」に立ち寄りました。

 この交流会館は、戦争被害、ハンセン病に対する差別・偏見という負の歴史を直視し、そこから学ぶことで平和を希求し、共生の可能性を追究する目的でつくられたもので、今年6月に開館しました。

    

 かつて、ここはハンセン病の強制隔離政策によってつくられた医療施設の一つでした。現在は、高齢のハンセン病回復者の生活の場としてのみでなく、地域医療の開放を進め、ハンセン病回復者の外来や内科・外科などの一般外来患者の診療を行っています。
 こうした中で、ハンセン病に関する誤った認識や強制隔離政策の歴史を理解し考える拠点としての新たな取り組みの場所です。

ハイビスカス。

 ハンセン病に関する基礎知識(誤った認識を改めるための)、強制隔離政策の歴史的な背景、患者・回復者へ差別・偏見の実態、隔離されたことによる非人間的な生活のようす、その中での奪われた人間的尊厳、苦しみ・哀しみ、・・・など、具体的な資料をもとに詳細な説明がされています。さらに、回復者たちの作品展示など、改めて考えさせられるものが多くあります。館内は撮影禁止。次の写真は、ちょっと失礼! パチリ!

「OFF LIMITS 許可なき者立ち入り禁止」。

     

遠くに見えるのは、先ほど通ってきた「古宇利橋」。

 この会館を最後の訪問地として那覇空港に戻ってきました。

 《6日》「県庁前」―「辺野古」―「名護」 計約80㎞。
 《7日》「名護」―「高江」―「古宇利島」―「那覇空港」 計170㎞。

 早めに着いた「那覇空港」で解散。帰りの便まで時間があったので、空港1階の奥にある知る人ぞ知る安い空港食堂で飲みかつ食べての反省会。格安航空便で帰ってきました。

 「貸切バス」での移動でしたが、車内での学習会、感想発表など充実し、交流もでき、学ぶことも大きな旅でもありました。企画し、案内してくれた方、何よりも現地沖縄の退職教職員の大勢の方々に深く感謝します。

・教員を退職したあと、タクシーの運転手をしているいなせな方。
・沖縄に何度も来ていて、沖縄での友人、知人が出来た方。
・アベと母校(小・中)が同じなことを心底嘆いている方。
・引退後、いっとき新宿西口で雇われマダムをしていた方。
・まだまだ働かなければならない、誠実な苦労人の方。
・息子が同じ仕事に就いている、事務方に精通する方。
・百名山をクリアし、再度セレクトして百名山に挑戦している方。
・しおりをつくり、ゼッケンをつくった意外に器用な方。
・東海道五十三次を歩き、「宮の宿」までやっとたどり着いた方。
・階段もなんのその、さっさとフットワークよく歩いていく方。
・バスを降りそこない、こういう生徒必ずいるよね、と言われた方。
・サトウキビ畑を見ながら「フィールドOFドリームス」を語る方。
・60過ぎとは思えない万年青年の趣で、今回のまとめ役の方。

・・・直前に90歳を過ぎた母親が転んで大けが、そのために参加できなかった方。

 多士済々、それぞれ環境や考え方、ライフスタイルが異なっていても、思いは共通。今の日本、このままでいいのか、何とかしなくちゃ、てなわけで、ますますお体大切に、明るく元気で頑張りましょう!

 今日、アベは多くの反対の声を無視して憲法無視の戦争法案を強行採決に踏み切りました。まったく聞く耳を持たない、しゃにむに突き進む対米追従。

 でも、まだ反対の闘いを諦めません。沖縄の闘いに学びつつ。

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