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Channel: おやじのつぶやき
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芒種。「のぎへん」の漢字文化。蛍。梅の実。アジサイ。そして、まもなく梅雨入り。

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(久喜市にて)

        (地元にて)                                                                                   雨に濡れるアジサイ。                   

6月6日。24節気の9番目、「芒種」。

芒種とは「芒のある穀物の種をまく時期」という意味。 そろそろ梅雨入りの頃と重なってきます。

芒(のぎ)はイネ科の植物に特有の実の外殻にある棘のような突起のことで、「禾」とも書きます。「のぎへん」の「禾」ですね。「禾」は、イネなどの穀物の穂が垂れている象形文字。そこから「種」「秋」「稲」「穂」「穫」といった漢字が成立しています。(「穀」にも「禾」が使われています)。

さらに、「税」「稼」といった漢字にも、稲作を中心とした東アジアの農耕民族の伝統的な文化・生活の一端が分かります。

七十二侯でいうと、

初侯 6月5日〜6月9日頃

・蟷螂生 かまきりしょうず

秋に生みつけられた卵から、かまきりが誕生する頃。かまきりは農作物には手をつけず、害虫を捕まえてくれる、私たちにとってありがたい存在です。

・次侯 6月10日〜6月15日頃

腐草為螢 くされたるくさほたるとなる

ホタルが暗闇に光を放ちながら、飛び交う頃。きれいな水辺に住んでいると思われがちですが、野原でも蒸れて腐りかけた草の下で、明かりを灯し始めます。

・末侯 6月16日〜6月20日頃

梅子黄 うめのみきばむ

梅雨入りと同じくして、梅の実が薄黄色に色づく頃。梅雨という言葉は、梅の実が熟す頃の雨という意味です。黴(カビ)が生えやすい季節なので、「黴雨(ばいう)」と書くこともありました。

この時期の花は、アジサイ(紫陽花)。

紫陽花は梅雨時を象徴する日本固有の花です。「万葉集」にも名前が出てくるほど古くから知られています。鎌倉時代に園芸化され、江戸時代には一般的な庭園植物となりました。

(この項、「暦生活」HP参照)

ホタル乱舞 幻想的 桐生市の山田川

 群馬県桐生市川内町の山田川で、ゲンジボタルが淡い光を放ちながら乱舞している=写真。渡良瀬川と合流する下須永橋から、上流の歩道橋「むつみ橋」までの約800メートルが観賞ポイント。山田川ホタル友の会の大野忠会長によると、午後8時頃から舞い始める。例年より早く飛び始めた。

(「6/5」より)

40年ほど前にかみさんの実家近くの田んぼで見たことがあります。今は、全く見かけないそうです。

少し色づいた梅の実。

                        (「向島百花園」6/03)

近所のアジサイが満開に。

        

          

アジサイの語源ははっきりしないが、最古の和歌集『万葉集』では「味狭藍」「安治佐為」、平安時代の辞典『和名類聚抄』では「阿豆佐為」の字をあてて書かれている。もっとも有力とされているのは、「藍色が集まったもの」を意味する「集真藍(あづさあい/あづさい)」がなまったものとする説である。そのほか、「味」は評価を、「狭藍」は花の色を示すという谷川士清の説、「集まって咲くもの」とする山本章夫の説(『万葉古今動植物正名』)、「厚咲き」が転じたものであるという貝原益軒の説がある。花の色がよく変わることから、別名で「七変化」「八仙花」とも呼ばれる。また、四葩(よひら)は俳句で好まれる別名で、葩は「花びら」を表す言葉である。

ガクアジサイの語源は、装飾花が周囲を額縁のように飾ることから、「額アジサイ」の意味で名づけられている。

日本語で漢字表記に用いられる「紫陽花」は、の詩人白居易が別の花、おそらくライラック に付けた名で、平安時代の学者源順がこの漢字をあてたことから誤って広まったといわれている。クサカンムリの下に「便」を置いた字が『新撰字鏡』にはみられ、「安知佐井」のほか「止毛久佐」の字があてられている。アジサイ研究家の山本武臣は、アジサイの葉が便所で使われる地域のあることから、止毛久佐は普通トモクサと読むが、シモクサとも読むことができると指摘している。また『言塵集』にはアジサイの別名として「またぶりぐさ」が挙げられている。

学名の属名 Hydrangea(ハイドランジア)は、「水」の意味である。シーボルトはアジサイ属の新種に自分の妻「おタキさん」の名をとって Hydrangea otaksa と命名し、物議をかもした。

和歌では

万葉集

言問はぬ木すら味狭藍諸弟(もろと)らが練の村戸(むらと)にあざむかえけり(大伴家持) 紫陽花の八重咲く如やつ代にをいませわが背子見つつ思はむ(しのはむ)(橘諸兄)

平安後期になるとしばしば詠まれるようになった。

あぢさゐの花のよひらにもる月を影もさながら折る身ともがな(源俊頼) 夏もなほ心はつきぬあぢさゐのよひらの露に月もすみけり(藤原俊成) あぢさゐの下葉にすだく蛍をば四ひらの数の添ふかとぞ見る(藤原定家)

(この項、「Wikipedia」参照)

「あじさいに燕」 葛飾北斎 画

            

東京地方は、明後日からは雨模様。そこで梅雨入りか?


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