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Channel: おやじのつぶやき
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寒露。10月8日(土)。十三夜。初雁。雁書。菊花酒。キリギリス。栗。秋サバ。ハタハタ。・・・

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                     羽生市にて。                                      

今日は、24節気のうちの17番目「寒露」。期間で言うと、10月8日〜10月23日頃となります。

最も月の美しい夜と言われる「十三夜」の日でもあります。

※樋口一葉『十三夜』

今宵は舊暦の十三夜、舊弊なれどお月見の眞似事に團子いし/\をこしらへてお月樣にお備へ申せし、これはお前も好物なれば少々なりとも亥之助に持たせて上やうと思ふたけれど、亥之助も何か極りを惡がつて其樣な物はお止よしなされと言ふし、十五夜にあげなんだから片月見に成つても惡るし、喰べさせたいと思ひながら思ふばかりで上る事が出來なんだに、今夜來て呉れるとは夢の樣な、ほんに心が屆いたのであらう、自宅うちで甘い物はいくらも喰べやうけれど親のこしらいたは又別物、奧樣氣を取すてゝ今夜は昔しのお關になつて、外見みえを構はず豆なり栗なり氣に入つたを喰べて見せてお呉れ、いつでも父樣と噂すること、出世は出世に相違なく、人の見る目も立派なほど、お位の宜い方々や御身分のある奧樣がたとの御交際おつきあひもして、兎も角も原田の妻と名告なのつて通るには氣骨の折れる事もあらう、女子をんなどもの使ひやう出入りの者の行渡り、人の上に立つものは夫れ丈に苦勞が多く、里方が此樣な身柄では猶更のこと人に侮られぬやうの心懸けもしなければ成るまじ、夫れを種々さま/″\に思ふて見ると父さんだとて私だとて孫なり子なりの顏の見たいは當然あたりまへなれど、餘りうるさく出入りをしてはと控へられて、ほんに御門の前を通る事はありとも木綿着物に毛繻子の洋傘かうもりさした時には見す/\お二階の簾を見ながら、吁あゝお關は何をして居る事かと思ひやるばかり行過ぎて仕舞まする、實家でも少し何とか成つて居たならばお前の肩身も廣からうし、同じくでも少しは息のつけやう物を、何を云ふにも此通り、お月見の團子をあげやうにも重箱おぢうからしてお恥かしいでは無からうか、ほんにお前の心遣ひが思はれると嬉しき中にも思ふまゝの通路が叶はねば、愚痴の一トつかみ賤しき身分を情なげに言はれて、本當に私は親不孝だと思ひまする、それは成程和やはらかひ衣服きものきて手車に乘りあるく時は立派らしくも見えませうけれど、父さんや母さんに斯うして上やうと思ふ事も出來ず、いはゞ自分の皮一重、寧そ賃仕事してもお傍で暮した方が餘つぽど快よう御座いますと言ひ出すに、馬鹿、馬鹿、其樣な事を假にも言ふてはならぬ、嫁に行つた身が實家さとの親の貢をするなどゝ思ひも寄らぬこと、家に居る時は齋藤の娘、嫁入つては原田の奧方ではないか、勇さんの氣に入る樣にして家の内を納めてさへ行けば何の子細は無い、骨が折れるからとて夫れ丈の運のある身ならば堪へられぬ事は無い筈、女などゝ言ふ者は何うも愚痴で、お袋などが詰らぬ事を言ひ出すから困り切る、いや何うも團子を喰べさせる事が出來ぬとて一日大立腹であつた、大分熱心で調製こしらへたものと見えるから十分に喰べて安心させて遣つて呉れ、餘程甘うまからうぞと父親の滑稽おどけを入れるに、再び言ひそびれて御馳走の栗枝豆ありがたく頂戴をなしぬ。

(「青空文庫」より)

東京地方も、一昨日以来の、冷たい雨から打って変わって、朝から穏やかな日差しでした。

「中川」歩きの最終日。起点まで道を間違えながら何とか到着。その報告は、後日に。

「暦生活」HPをお借りして。

寒露(かんろ)とは、夜が長くなり、露がつめたく感じられるころ。朝晩の冷え込みはきつくなりますが、空気が澄んだ秋晴れの過ごしやすい日が多くなります。夜空を見上げると、より美しくきれいに輝く月が見られます。

七十二侯でいうと、

・初侯 10月8日〜10月12日頃
鴻雁来 こうがんきたる

ツバメと入れ違いに雁が北から渡ってくる頃。雁は日本で冬を過ごし、暖かい春になるとシベリアの方へ帰っていきます。毎年、初めに訪れる雁を「初雁(はつかり)」と呼びます。

                  伊藤若冲『芦雁図』 

※中国漢の昭帝のとき、匈奴(きょうど)は漢と和睦(わぼく)を結んだが、漢の使者蘇武(そぶ)を捕らえ、は死んだと言い張って帰さなかった。そこで帝は、庭園で射落とした(ガン)の足に、武の生存を伝える手紙を収めた帛(はく)(絹布)が結んであったと詐(いつわ)って、匈奴と交渉し、ついに蘇武は帰国することができた、と伝える『漢書(かんじょ)』「蘇武伝」の故事による。雁札(がんさつ)、雁信雁帛などともいい、和語でも「かりのたまずさ」「かりの便り」などという。

・次侯 10月13日〜10月17日頃
菊花開 きくのはなひらく

菊の花がさく頃。各地で、菊の展示や菊まつり、品評会が行われます。菊には不老長寿の薬効があるとされ、旧暦9月9日の重陽の節句には、菊の花を酒に浮かべた菊花酒を飲む風習がありました。

・末侯 10月18日〜10月22日頃
蟋蟀在戸 きりぎりすとにあり

蟋蟀が戸口でなく頃。この候の蟋蟀は、夏から冬にかけて見られ、鈴のような音色を響かせるツヅレサセコオロギだと言われています。ギーッチョンと機織りのように鳴く蟋蟀ではありません。

旬のもの

果物

国産の栗は、中国やヨーロッパの栗よりも大型で風味が良いとされています。そのため、食べ方はシンプルにゆで栗や栗ごはんがおすすめです。ずっしりと重みがあり、光沢のあるものを選びましょう。


さかな

秋サバ

はたはた

秋田の郷土料理にはなくてはならない存在であるはたはた。

※ハタハタを塩漬けにして発酵させ、その液を漉したものは「しょっつる」(塩魚汁または塩汁)と呼ばれる魚醤となる。これを用いてハタハタ、野菜、豆腐などの「しょっつる鍋」をつくる。秋田では醤油や魚醤による鍋のことを「かやき」と呼ぶため、しょっつる鍋もしばしば「しょっつるかやき」と呼ばれている。なお、「かやき」は大きな貝を鍋代わりに使う意味の「貝焼き」が訛ったものと思われる。

秋田方言でハタハタのは「ブリコ」と呼ばれる。ハタハタ漁の時期、雌の多くは直径2-3mmの卵をたくさん腹に抱えており、この卵の周りはヌルヌルとした感触をもった粘液で覆われている。

生のハタハタを焼いた場合、この卵の固まりをかじると口の中で小気味よくプチプチとはじけてうま味が広がる。塩漬けや味噌漬けにして保存したハタハタの場合、卵の皮がゴムのように硬くなり噛むとが疲れるくらいになる。このくらい皮が硬くなると、噛んだ時の音が「ブリッブリッ」という鈍い音になる。これが「ブリコ」と呼ばれるゆえんである。

秋田音頭の歌詞に出てくる「男鹿で男鹿ブリコ」のブリコとはこれのことである。

<img src="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/1e/01f3f00b95d267bd7717569e7177c8c6.png">(「Wikipedia」による)


野菜

青梗菜(ちんげんさい)

ミネラル豊富な緑黄色野菜である青梗菜。和名では「たいさい(体菜)」と呼ばれています。原産地の中国では3000年も前から食べられていました。そのため、多くの中華料理に使われています。


果物

柘榴(ざくろ)

6~7月に花を咲かせる柘榴は10月が食べごろです。国産の柘榴は酸味が強いので、トッピングやジュース、シャーベットなどに。甘味が強い輸入物の柘榴もおすすめです。


行事

スポーツの日(10/10)

国民の祝日である「スポーツの日」は「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」ことを趣旨としています。1964年の東京オリンピック開会式が行われた日として、10月10日が「体育の日」でしたが、2000年より10月第2月曜日となり、「スポーツの日」となっています。

次は「霜降(そうこう)」(10/23)

秋は、この霜降まで。その次からは、「冬」の季節となります。


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