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Channel: おやじのつぶやき
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「DIARY OF A SEX ADDICT(DIARY OF A NYMPHOMANIACT)」(古きよき映画シリーズ。その50。)

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邦題「セックス依存症の私」。
原題:「DIARIO DE UNA NINFOMANA」2008年・スペイン(97分)
監督:クリスティアン・モリーナ
脚本:キュカ・カナルス
原作:ヴァレリー・タッソ「Diario de una Ninfomana」(作者のヴァレリー・タッソが、高級娼婦として働き、その経験に基づいて書き下ろしたベストセラー小説。2003年 出版)。
(「Amazon」より)

出演:ベレン・ファブラ/レオナルド・スバラグリア/ユム・バレラ/ジェラルディン・チャップリン/アンヘラ・モリーナ/ペドロ・グティエレス

《あらすじ》

 知的な雰囲気をもつ、キャリア・ウーマンのヴァル(ベレン・ファブラ)は、初体験のときに性的な快楽を強く感じ、それ以後、セックスなしではいられなくなってしまった女性。いわゆる「セックス依存症」。

 性衝動を抑えることができず、次々と男性との関係を持っていく。

 一方ではそのことで悩む彼女にとっての唯一の理解者は祖母(ジェラルディン・チャップリン)だった。あるがままの自分を受け入れ、社会からの偏見など気にせずに人生を楽しむように語りかける。

 しかしその祖母が亡くなり、彼女はいっそう孤独感に陥る。
 就職活動を通じて金持ちの会社社長・ハイメ(レオナルド・スバラグリア)と知り合う。

 ヴァルは心の安らぎを得るが、嫉妬深さを次第にエスカレートさせるようになったハイメ。
 彼を半狂乱にさせてしまったのは、自らの過剰な性的欲求によって相手を傷つけていたせいなのではないか、と。結局、ヴァルは彼と離別することに。
 ヴァルは、抑えきれない性的な欲求を娼館で働くことで満たそうとする。

 しかし、そこでの自分はあくまで男の性的な所有物でしかないことを思い知る。

 そんな時、下半身不随の客と出会う。その男は、ヴァルに自分の生き方を大切にすべきだ、と。
 
 ヴァルは娼館をやめて、自分らしく(自分の思いのままに)生きようと決意する。
 


 邦題(原題)から想像するようなポルノ映画ではありません。「セックス依存症(中毒)」の女性、さぞかし過激な・・・、というような興味本位のみで観ることができない内容。もちろん、セックスシーンが多いのは当然ですが。
 自分の生(性)的傾向性をどう見つめ、対峙していくか、いっときのはやり言葉で言えば(まったく好きな言葉ではありませんが)「自分」探し? というテーマをもつ映画になっています。
 その分、主人公をとりまく背景(成長過程、家族関係、「依存症」に陥る精神的背景・・・)等への描写がないのが残念。それがあると、もう少しフロイト的で、ミステリーぽい展開があったかもしれません。
 性に目覚めたときから自らの、人と異なった(他者と比べて異常なほどと自覚され、それが罪悪感などを伴う)性向を持った女性の生き方が、語り(モノローグ)、回想、日記を書くシーンなどを巧みにちりばめて、豊かな色彩と静かな音楽を背景に、感情豊かなシーンが紡がれていきます。


《性(セックス)依存症》
 主に性行為(性交渉)への依存が多いため、「セックス中毒」とも称される。
 原因は、性的虐待によるストレス、幼少時に適切に愛情を与えられなかったなどの空虚感を性的快楽を得ることで埋めようとし、行為は空虚感からの逃避や自己肯定の手段が主で、依存へと駆り立てる本当の心理的動機に目を向け治療しなければ、その行為を繰り返してしまうと言われている。
 依存する対象は実際に相手のある性交渉だけでなく、自慰行為やポルノへの過度な耽溺および収集、強迫的な売買春、乱交、露出や覗き行為、性的ないたずら電話、インターネットを介したアダルト・チャットなど全ての性的な活動が考えられる。
 依存者はそれらに性的な興奮や刺激に溺れることが習慣化し、徐々に自己コントロールを失っていく。ギャンブル依存や買い物依存などと同じく「行動への依存」に分類される。
 性依存症は1970年代から主にアメリカで研究されてきたが、1998年にクリントン大統領の不倫スキャンダルが性依存症に起因したものであるという説が取り上げられて以来、一般での認知度が急激に高まった。近年ではアルコール依存や薬物依存、ギャンブル依存(賭博依存)と並び代表的な依存症であるという考え方が広まりつつある。
 日本国内においては、性依存症は認知度が低く、興味本位の記事として取り上げられることが多い。
 「性的な行動への依存」を依存症のひとつとして位置づけるのかどうか、また、どのあたりに「正常」と「依存症」の境界を引くかなどで、長い間論争が続いている。「依存症」ではなく、行動制御障害であるという論もある。また、性依存症という概念を一切認めないとする考えを持つ人々も存在する。
 アルコール依存症やギャンブル依存症などが疾病及び関連保健問題の国際統計分類で正式な病気として認定されているのに対して、性依存症は病気としては公認されていない。
 浮気をしても性依存症という病気だと言えば罪が減免されるため、浮気や不倫の言い訳として用いられる場合もある。
 他の依存症と同じく、性依存症にも患者による自助グループが存在する。 欧米では州ごとに多数存在すると見られる。 国内でも小規模ではあるが、首都圏にグループがあり、定期的に集まるなどして個々に快復へ向けた活動を続けている。
 性依存症であること、または過去に性依存症の治療を受けたことを公表している著名人には、ビル・クリントンのほかにハリウッドの俳優であるマイケル・ダグラスやロブ・ロウ、ビリー・ボブ・ソーントン、エリック・ベネイ、チャーリー・シーン、デビッド・ドゥカブニーなどがいる。 2009年11月、米国の有名プロゴルファータイガー・ウッズの不倫騒動でこの性依存症という言葉が一躍広まった。
(以上、「Wikipedia」参照)

 ただ、上の人名からも知れるように、「性依存症」は、統計的には女性に比べて男性が圧倒的に多い、とされています。一方で、女性の方が公表・言い出しにくいという側面も考慮しなければならないようです。

※画像はすべて「YouTube」より。

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