南シナ海問題判決、ベトナムも「歓迎」
「岩」に強大な人工島を建設して「領土」とするなど中国のやり口は度が過ぎている。2000年以上の領有権があるというのもかなり無理がある。そういう意味では今回の判決は妥当。でも、かえって不服・不満を爆発させ、中国(台湾も含め)の挑発行為が激化するという懸念が、現実的なものに。
日本でも小笠原諸島にある「沖ノ鳥島」という「岩礁」。日本の領土として確保するために人工的な工作物を設置して水面下にならぬよう必死の対策を練っている。しかし、もし中国が反撃に出て、あれはただの岩だ、日本の領有権は及ばない、という訴えを起こしたらどうなるか?
「窮鼠猫をかむ」という言葉もある。中国は鼠以上に巨大な存在。「それ、みたか、判決に従え! 」と声高に叫ぶ、その先が・・・。
フィリピンを対中国紛争当事者にしての、アメリカの対中包囲網作戦。国際的な評価を得て成功したようにみえるが、その矛先が今度は日本に向かないとも限らない。「竹島」や「尖閣列島」の領有権とは異なっていることに目を向けた方がいいのでは。
あまりはしゃぎすぎると、「大国」アメリカとは違ってちょっと危うい感じがする、というのが素人の思い。
フィリピンによる中国に対する提訴は、南シナ海の領有権をめぐる争いで、初めて法的に異議を申し立てた事例だ。中国は「茶番」として、聴聞会への参加を拒否してきた。法律専門家やアジア政策の専門家は、もし中国が反発的な態度を取り続け、裁定を無視するなら、国際法を侵害するリスクを冒すことになると指摘する。
国際法の専門家は、裁定が中国の主張に法の一撃を食らわせたと述べ、米国、中国、東南アジアは危険な岐路に立っていると指摘する。「これはフィリピンにとって戦術的勝利であり、国際法にとっては戦略的敗北だ」と、米国の元外交官チャス・フリーマン氏は語る。同氏は1972年当時、ニクソン米大統領の歴史的な訪中時に通訳を務めた。
「今回の裁定は、問題が武力行使によってしか解決できない状況に陥らせた。進行中の外交的プロセスはなく、今となっては法的プロセスもなくなってしまった」と同氏は言う。
また、上海交通大学の国際法教授であるジュリア・コイファン・シュエ氏は、主権と安全保障に対する中国の過敏な反応を考えると、「中国が自国の主張を強固なものにしようと、新たに何らかの行動を取っても驚きではない」と話す。
ISEASユソフ・イシャク研究所のイアン・ストーリー氏も、「南シナ海の管轄権を主張する中国にとって、今回の判断は法律的に大打撃で、中国は今後、間違いなく激しい怒りを表明してくるだろう」と語り、「南シナ海で一段と積極的な行動をとる可能性もある」と警戒を示した。(以上、「朝日新聞」より抜粋)
中国の怒りが、今後、どこに向けられてくるか。南シナ海のみで済むのか。安閑とはしていられないようだ。
もちろん、今、中国が紛争当事者として日本と「沖ノ鳥島」の領有権争いをしているわけではないのだが・・・。
「岩」に強大な人工島を建設して「領土」とするなど中国のやり口は度が過ぎている。2000年以上の領有権があるというのもかなり無理がある。そういう意味では今回の判決は妥当。でも、かえって不服・不満を爆発させ、中国(台湾も含め)の挑発行為が激化するという懸念が、現実的なものに。
日本でも小笠原諸島にある「沖ノ鳥島」という「岩礁」。日本の領土として確保するために人工的な工作物を設置して水面下にならぬよう必死の対策を練っている。しかし、もし中国が反撃に出て、あれはただの岩だ、日本の領有権は及ばない、という訴えを起こしたらどうなるか?
「窮鼠猫をかむ」という言葉もある。中国は鼠以上に巨大な存在。「それ、みたか、判決に従え! 」と声高に叫ぶ、その先が・・・。
フィリピンを対中国紛争当事者にしての、アメリカの対中包囲網作戦。国際的な評価を得て成功したようにみえるが、その矛先が今度は日本に向かないとも限らない。「竹島」や「尖閣列島」の領有権とは異なっていることに目を向けた方がいいのでは。
あまりはしゃぎすぎると、「大国」アメリカとは違ってちょっと危うい感じがする、というのが素人の思い。
フィリピンによる中国に対する提訴は、南シナ海の領有権をめぐる争いで、初めて法的に異議を申し立てた事例だ。中国は「茶番」として、聴聞会への参加を拒否してきた。法律専門家やアジア政策の専門家は、もし中国が反発的な態度を取り続け、裁定を無視するなら、国際法を侵害するリスクを冒すことになると指摘する。
国際法の専門家は、裁定が中国の主張に法の一撃を食らわせたと述べ、米国、中国、東南アジアは危険な岐路に立っていると指摘する。「これはフィリピンにとって戦術的勝利であり、国際法にとっては戦略的敗北だ」と、米国の元外交官チャス・フリーマン氏は語る。同氏は1972年当時、ニクソン米大統領の歴史的な訪中時に通訳を務めた。
「今回の裁定は、問題が武力行使によってしか解決できない状況に陥らせた。進行中の外交的プロセスはなく、今となっては法的プロセスもなくなってしまった」と同氏は言う。
また、上海交通大学の国際法教授であるジュリア・コイファン・シュエ氏は、主権と安全保障に対する中国の過敏な反応を考えると、「中国が自国の主張を強固なものにしようと、新たに何らかの行動を取っても驚きではない」と話す。
ISEASユソフ・イシャク研究所のイアン・ストーリー氏も、「南シナ海の管轄権を主張する中国にとって、今回の判断は法律的に大打撃で、中国は今後、間違いなく激しい怒りを表明してくるだろう」と語り、「南シナ海で一段と積極的な行動をとる可能性もある」と警戒を示した。(以上、「朝日新聞」より抜粋)
中国の怒りが、今後、どこに向けられてくるか。南シナ海のみで済むのか。安閑とはしていられないようだ。
もちろん、今、中国が紛争当事者として日本と「沖ノ鳥島」の領有権争いをしているわけではないのだが・・・。