12月6日。またしてもいつもの善男善女が一堂に会しての、・・・ただの「飲み会」。爺婆が行き惑ひつつあった雨の「日暮里」から早2ヶ月。健康談議が一通り、そして親の介護。90歳を越えて百歳にならんとする親たち。
自分を生んでくれたお袋だからと下の世話を苦にせずしている善男。今日は、これがあるので、妹に来てもらっているんだ。・・・
兄貴も弟も死んで、今は兄貴のヨメさんに面倒を見てもらっている善男。それが心苦しくて、そう考えていると、夜もすぐ寝付かれない。・・・
旦那の両親、こっちの親、順番に見送って、やっと今がある善女。母親が施設に入っているけれど、長い間仕事と育児と面倒でほとんど暇がなかった。今でも、泊まりの旅行なんかいけないし。・・・
親の方は何とかなっているけど、孫の面倒がけっこう大変な善女。大変よ、まだ結婚しない息子もいるし。・・・
・・・。・・・。
愚痴の一つや二つ、誰にもあるけれど、まだまだ口に出せる苦しみ、悩みはたいしたものじゃない。さ、いいから飲んで、食べて。・・・
この前、お風呂で倒れて、救急車で運ばれ、しばらく意識不明だった。旦那から「行くなよ」と声を掛けられて気がついた。原因不明らしいの。その代わり肋骨にひびが入ったのよ。うちだったら「さっさと行け!」って言われれそうよ、と他の善女にとても大変うらやましがられながら、それでもたばこを吸い、胸をさすりつつ淡々と話す善女。
隣の家の息子さん、偉いわよ、障害を持ったお子さんをかかえている女性と再婚して面倒をみているんだって。それを認めた両親もたいしたものだわ。と目をくりくり輝かせて語る善女。
おかげさまで、私立高校で非常勤講師をしているよ、もう3年。日本史、世界史、何でもやらされているらしいが、と明るく語る善男。ご当人、50代後半でリストラされ、ハローワーク通いだった。今やみんなリストラされて同じ境涯ですよと慰められていたのも、ついこの間。
糖尿、心筋梗塞って、食事には気をつけていますよ、そりゃあ、と元気いっぱい、風邪をひいている善男を巧みに遠ざける、村一番の大金持ちの善男。
大病を患ったお姉さんのこと? 今は小康状態で数値も下がって少し安心しています。にこやかに話す、唯一、地元の村に住む善女。
ここまでの段取りを進め、いつものように相変わらず適当に人数を予約し、他の善男たちには連絡もせず、それでも何とかつじつまを合わせることができた善男。おい、予定通り、あと二人来たら席がなかったぞ、という突っ込みも気にせずにいる、いつもの仕切り屋さん。
こうして、6時から約3時間。話が尽きないまま、カラオケへ。そして、〆には、「マイ・ウエー」。
さて、本日の飲み会の出席者は全部で何名だった? 善男善女のそれぞれの数は? 平均年齢は?
ところで、我が家の善男・タロウ17歳。つい最近、大脱走して10時間過ぎて戻ってきた、という不届きな一面もある。
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次回は、来年7月。日帰り温泉旅行へ行く予定。暑いからイヤだわ。バカじゃないの、今更、混浴でもないでしょう。足湯でいいから、いいから。
箱根はどう、鬼怒川は、遠すぎる、・・・、小田急線でなかったっけ? 鶴巻温泉。そこにしようか?
でも、たぶん落ち着く先は、村の近くにある、いつもの飲み屋でしょう。
前回の10月編。まだ見てない人もいるようなので、再掲。
「爺婆が行き惑いつつも秋の雨」(10/7UP)
このあいだの土曜日。東京地方、前夜から激しい雨。
お昼前。少し小降りになってから、お出かけ。いそいそとJR日暮里駅改札口。
で、はじめての舎人ライナーに乗って、舎人公園でバーベキューって、これじゃどうにもなりません。どうする?
いちおう、皆さんのためにおにぎりでもつくって、おつまみも用意して持ってきたけど、これどうする?
中止にしましょうって、それはいいけど、どこに行く? これ、けっこう重たいんだけど。皆さん、関心ないようだけで、これ、どうする?
「夕焼けだんだん」って歩くんでしょ。それよりはおなかがすいたわ。どこか食べるところはないの?
この時間じゃ、おしゃべりできそうなお店、どこもやってないわよ。おそばやさんじゃ、長居できないでしょ。ねえ、どうする?
12時からやっているお店があるって、じゃ、早く電話してよ。留守電になっちゃうのか。そりゃ、まだ12時前か。じゃあ、どうする?
ここで、おにぎり食べちゃう? ついでにおつまみも。お酒でも買ってきてここでやる? まさかね。
しとしと降る雨の中、行き場のないジジババたち9人。
「じゃ、今日はこれで解散ってことで。日にちを改めて12月の忘年会ということにしましょう!」って。
それはやめてよ。百歳近い年寄りにご飯つくって、何とかやっと家を出てきたんだから。今更こんな時間に帰れないわよ。イヤミたくさん言われたらかなわないし・・・。で、どうする?
そんな駅の壁地図見ながら、あれこれ能書きはいいから。・・・ハイハイわかりました。でも、おにぎりのこともそうだけど。それよりどうする?
えっ! 予約できた! 「西日暮里駅前!」ってこれから歩いていくの? ま、しょうがないか。
でも、日暮里もずいぶん変わったわね。こんなビルが出来たなんて。あれが舎人ライナー。もう、ごみごみした印象しかなかったけど。ほら、駄菓子屋さんとか、大きな生地屋さんとかあったはずだけど、どこに行ったのかしら。帰り、寄ってみない。どうする?
あれ!先歩いていた人たちの姿が見えなくなった。ま、こっちに曲がればいいか。で、改札口に着いてどうする?
いた、いた。なんだ、まっすぐ行けばよかったんじゃない。ごめん、ごめん。でも、おにぎりが重たい。早く食べようよ。
・・・こうしてやっと着いた居酒屋さん。ここは、ふだんはランチタイム、でも、土日はアルコールもOKだそうで、
何飲む? 何食べる? ついでにここでおにぎり食べちゃう?
そして、いつものお決まりの人の噂と健康談議に花咲いて。ご飯を食べたらどこへ行くの? なんて話はとうの昔に忘れ果て、おしゃべりおしゃべり・・・。いつしかもう3時過ぎに。お店の人には大迷惑。店の人、あそこで食事している、遅いお昼? 申し訳なかったわね。
イヤだ、まだ雨降ってる。これからどうする? おにぎり重たいし・・・。もう少しお話しましょうよ。せっかく出てきたんだから。「じゃ、また日暮里に戻って」。ハイハイ、わかりました。
えっ、満員なの!あそこもいっぱい!ですって。どうするのよ、このおにぎり? じゃなくて、私たち。じゃ、カラオケに行きましょうよ。このあいだみたいに、一曲も歌わずのカラオケへ。
・・・こうしてやっとカラオケに落ち着いて、「北酒場」一曲以外には誰も歌わずにひたすら飲み、おしゃべりにまたまた花が咲いて・・・。いつしか、5時前。
では、これで解散って。おつまみは持って帰っていいけど。このおにぎり、どうする?
「次回は、12月、いつもの『江戸一』にて。けっして『ドイツ』じゃないからね。間違えないように頼みますよ。分かった方は手を挙げて!」。ハイハイ、わかりました。
雨にも負けず、歳にも、高血圧にも、変形性膝関節症にも、糖尿にも負けず。前立腺にも、介護のジジババにも負けず。孫にも負けず(孫には負けて)・・・、
元気な中学校のクラス会。卒業して早くも半世紀が過ぎました。身も心も年相応でけっこうでした。幹事の方、お疲れ様。
そうそう、「松茸おにぎり」は、中村さんちの夕飯のお役に立ちました。
※ さて、この文中で「?」「!」は、それぞれ何回ずつ用いられているでしょうか?
相変わらずのバカやっていますね、いえ、書き手のことです。
自分を生んでくれたお袋だからと下の世話を苦にせずしている善男。今日は、これがあるので、妹に来てもらっているんだ。・・・
兄貴も弟も死んで、今は兄貴のヨメさんに面倒を見てもらっている善男。それが心苦しくて、そう考えていると、夜もすぐ寝付かれない。・・・
旦那の両親、こっちの親、順番に見送って、やっと今がある善女。母親が施設に入っているけれど、長い間仕事と育児と面倒でほとんど暇がなかった。今でも、泊まりの旅行なんかいけないし。・・・
親の方は何とかなっているけど、孫の面倒がけっこう大変な善女。大変よ、まだ結婚しない息子もいるし。・・・
・・・。・・・。
愚痴の一つや二つ、誰にもあるけれど、まだまだ口に出せる苦しみ、悩みはたいしたものじゃない。さ、いいから飲んで、食べて。・・・
この前、お風呂で倒れて、救急車で運ばれ、しばらく意識不明だった。旦那から「行くなよ」と声を掛けられて気がついた。原因不明らしいの。その代わり肋骨にひびが入ったのよ。うちだったら「さっさと行け!」って言われれそうよ、と他の善女にとても大変うらやましがられながら、それでもたばこを吸い、胸をさすりつつ淡々と話す善女。
隣の家の息子さん、偉いわよ、障害を持ったお子さんをかかえている女性と再婚して面倒をみているんだって。それを認めた両親もたいしたものだわ。と目をくりくり輝かせて語る善女。
おかげさまで、私立高校で非常勤講師をしているよ、もう3年。日本史、世界史、何でもやらされているらしいが、と明るく語る善男。ご当人、50代後半でリストラされ、ハローワーク通いだった。今やみんなリストラされて同じ境涯ですよと慰められていたのも、ついこの間。
糖尿、心筋梗塞って、食事には気をつけていますよ、そりゃあ、と元気いっぱい、風邪をひいている善男を巧みに遠ざける、村一番の大金持ちの善男。
大病を患ったお姉さんのこと? 今は小康状態で数値も下がって少し安心しています。にこやかに話す、唯一、地元の村に住む善女。
ここまでの段取りを進め、いつものように相変わらず適当に人数を予約し、他の善男たちには連絡もせず、それでも何とかつじつまを合わせることができた善男。おい、予定通り、あと二人来たら席がなかったぞ、という突っ込みも気にせずにいる、いつもの仕切り屋さん。
こうして、6時から約3時間。話が尽きないまま、カラオケへ。そして、〆には、「マイ・ウエー」。
さて、本日の飲み会の出席者は全部で何名だった? 善男善女のそれぞれの数は? 平均年齢は?
ところで、我が家の善男・タロウ17歳。つい最近、大脱走して10時間過ぎて戻ってきた、という不届きな一面もある。

次回は、来年7月。日帰り温泉旅行へ行く予定。暑いからイヤだわ。バカじゃないの、今更、混浴でもないでしょう。足湯でいいから、いいから。
箱根はどう、鬼怒川は、遠すぎる、・・・、小田急線でなかったっけ? 鶴巻温泉。そこにしようか?
でも、たぶん落ち着く先は、村の近くにある、いつもの飲み屋でしょう。
前回の10月編。まだ見てない人もいるようなので、再掲。
「爺婆が行き惑いつつも秋の雨」(10/7UP)
このあいだの土曜日。東京地方、前夜から激しい雨。
お昼前。少し小降りになってから、お出かけ。いそいそとJR日暮里駅改札口。
で、はじめての舎人ライナーに乗って、舎人公園でバーベキューって、これじゃどうにもなりません。どうする?
いちおう、皆さんのためにおにぎりでもつくって、おつまみも用意して持ってきたけど、これどうする?
中止にしましょうって、それはいいけど、どこに行く? これ、けっこう重たいんだけど。皆さん、関心ないようだけで、これ、どうする?
「夕焼けだんだん」って歩くんでしょ。それよりはおなかがすいたわ。どこか食べるところはないの?
この時間じゃ、おしゃべりできそうなお店、どこもやってないわよ。おそばやさんじゃ、長居できないでしょ。ねえ、どうする?
12時からやっているお店があるって、じゃ、早く電話してよ。留守電になっちゃうのか。そりゃ、まだ12時前か。じゃあ、どうする?
ここで、おにぎり食べちゃう? ついでにおつまみも。お酒でも買ってきてここでやる? まさかね。
しとしと降る雨の中、行き場のないジジババたち9人。
「じゃ、今日はこれで解散ってことで。日にちを改めて12月の忘年会ということにしましょう!」って。
それはやめてよ。百歳近い年寄りにご飯つくって、何とかやっと家を出てきたんだから。今更こんな時間に帰れないわよ。イヤミたくさん言われたらかなわないし・・・。で、どうする?
そんな駅の壁地図見ながら、あれこれ能書きはいいから。・・・ハイハイわかりました。でも、おにぎりのこともそうだけど。それよりどうする?
えっ! 予約できた! 「西日暮里駅前!」ってこれから歩いていくの? ま、しょうがないか。
でも、日暮里もずいぶん変わったわね。こんなビルが出来たなんて。あれが舎人ライナー。もう、ごみごみした印象しかなかったけど。ほら、駄菓子屋さんとか、大きな生地屋さんとかあったはずだけど、どこに行ったのかしら。帰り、寄ってみない。どうする?
あれ!先歩いていた人たちの姿が見えなくなった。ま、こっちに曲がればいいか。で、改札口に着いてどうする?
いた、いた。なんだ、まっすぐ行けばよかったんじゃない。ごめん、ごめん。でも、おにぎりが重たい。早く食べようよ。
・・・こうしてやっと着いた居酒屋さん。ここは、ふだんはランチタイム、でも、土日はアルコールもOKだそうで、
何飲む? 何食べる? ついでにここでおにぎり食べちゃう?
そして、いつものお決まりの人の噂と健康談議に花咲いて。ご飯を食べたらどこへ行くの? なんて話はとうの昔に忘れ果て、おしゃべりおしゃべり・・・。いつしかもう3時過ぎに。お店の人には大迷惑。店の人、あそこで食事している、遅いお昼? 申し訳なかったわね。
イヤだ、まだ雨降ってる。これからどうする? おにぎり重たいし・・・。もう少しお話しましょうよ。せっかく出てきたんだから。「じゃ、また日暮里に戻って」。ハイハイ、わかりました。
えっ、満員なの!あそこもいっぱい!ですって。どうするのよ、このおにぎり? じゃなくて、私たち。じゃ、カラオケに行きましょうよ。このあいだみたいに、一曲も歌わずのカラオケへ。
・・・こうしてやっとカラオケに落ち着いて、「北酒場」一曲以外には誰も歌わずにひたすら飲み、おしゃべりにまたまた花が咲いて・・・。いつしか、5時前。
では、これで解散って。おつまみは持って帰っていいけど。このおにぎり、どうする?
「次回は、12月、いつもの『江戸一』にて。けっして『ドイツ』じゃないからね。間違えないように頼みますよ。分かった方は手を挙げて!」。ハイハイ、わかりました。
雨にも負けず、歳にも、高血圧にも、変形性膝関節症にも、糖尿にも負けず。前立腺にも、介護のジジババにも負けず。孫にも負けず(孫には負けて)・・・、
元気な中学校のクラス会。卒業して早くも半世紀が過ぎました。身も心も年相応でけっこうでした。幹事の方、お疲れ様。
そうそう、「松茸おにぎり」は、中村さんちの夕飯のお役に立ちました。
※ さて、この文中で「?」「!」は、それぞれ何回ずつ用いられているでしょうか?
相変わらずのバカやっていますね、いえ、書き手のことです。